つらまりブログ

つらまったりもしたけれど、私は元気です。

ツアーファイナル、僕らは同じ夢を見た

先日生まれて初めてのライブというものに参戦してきた。ついに、ついについについに、私の信仰対象を、筋肉少女帯を、生でこの目で見ることができた。

ニューアルバム「ザ・シサ」をひっさげた、結成30周年記念のツアーin大阪。筋少が結成30年ならば14歳でハマって今24歳の私のファン歴は10年である。ついさっきまで15歳でハマったように記憶してたけどハマったきっかけを振り返ってみるとたぶん14歳だわ…。


というのも、ハマったきっかけというのがアニメのOPなのである。当時の私はちゃんとオタクをやっていて(今はサブカル女にジョブチェンジしつつある)、当時ハマっていた「さよなら絶望先生」のアニメ第2期(=2008年)が始まる前くらいに第1期を後追いで観て、続けて始まった第2期も観て、その両方のOP(「人として軸がぶれている」&「空想ルンバ」)に心を撃ち抜かれて、オーケンそして筋肉少女帯および特撮の存在を芋づる式に知り、どっぷりハマっていったのであった。

軸ぶれはAメロのギターとベースの感じからして好きだし、屈折した歌詞がどうしようもなくグッときたし、2番の「誰からも支えられてないからさ」のところ(のピアノ)が最高にいい。

空想ルンバはBメロの歌詞が至高。「トキハナツ」とか「タチムカウ」とか、あと「蜘蛛の糸」とかにも通じる、目にもの見せてやる的メンタリティが魂に刺さった。あ、「林檎もぎれビーム!」の「あいつらにだ!」も追加。この絶望先生OP三部作は本当によい…。

話が逸れたけど、まあそんなこんなで筋少に辿り着いてからというもの、常に私の傍らには筋少の曲があった。しんどいことがあれば爆音で聴いて心の支えにし、いいことがあれば爆音で聴いてテンションを上げた。基本的に爆音だった。


そんな私の筋少への思い入れ、おわかりいただけただろうか。じゃあなんで今までずっとライブに行かなかったのかというと、ちょっと怖いような気がしてたのと、なんとなく自分が行っていいような気がしなかったからだ。

比較的激しめのサウンドのバンドだから、見た目も中身も激しい感じの人ばっか来るのかなとか、息の長いバンドだから古参の方々がめちゃ幅利かせてるのかなとか、記憶力がアレで歌詞を覚えきれてないけど睨まれないかなとか、私あんまりはしゃげるタイプじゃないけど周りのテンションについてけるかなとか、というかそもそもライブやライブハウスというものにどこかアングラな雰囲気を感じていて、立ち入って大丈夫なのかなとか、そんなことばかり考えてた。行ってみたら、優しそうなお兄様お姉様方と少数の同年代がいるだけで、全部杞憂だったんだけど。

また、触れたことのないものは「存在しないのと一緒」、つまり(普段通る道についてではなく)人生における無意味オブジェクト(ツイッター文脈)になってしまう節が私にはある。漫画(中学生まで読んだことがなかった)やドラマ(今もまともに観たことがない)、映画(大学生まで映画館に行ったことがなかった)、テーマパーク(初めてユニバに行ったのは大学時代、ディズニーに至ってはついこの間)等々、常識欠落レベルでいろんなものに触れてきていなかった。やってみたらハマるものもあったのにね。

それに、興味が湧いたとしても、何か自分で自分の好きなことを選び取ることにやっぱりどうしても変な罪悪感があって、なかなかそこに飛び込むことができなかった。おそらく、親から与えられたものではないものを摂取することに対する抵抗感だったのだと思う。私の親は「自由にやらせてあげてるよ」という顔をしながら実は相当に支配的なところがあって、そこがすごくしんどいのだけれど、どうしても顔色を窺ってしまって、反抗期もろくになかった。でも今ようやく少しずつ穏やかに反抗している。うるせーよババアみたいな形ではなく、興味の湧いたことに素直に飛び込んでみるという形で。

進学先や就職先を決めたときよりも、今回ライブに行ったときのほうが、自分の人生を自分でコントロールできているような感覚がした。

私も人生楽しんでいいんだなって最近はちょっと思えるようになった。


QUATTROの入ってるビルの麓に着いたら、なにやらパーリーピーポーな方々が列をなしていたので、内心めちゃくちゃ動揺しながら列に並んでみたのだけど、結局そこは全然関係ない別のイベントの列だった。後からやってきた筋少ファンの知らないお兄さんとともにそれを知り一緒に正しい物販列へ。お兄さんは私に先どうぞって言ってくれた。優しい世界、優しい筋少ファンだ…。お兄さんその節はありがとうございました。

物販の場所にいざ着いてみると、ゾンビリバー缶バッジしか買う気なかったのに不思議な力にやられてしこたま買ってしまった。マフラータオルとフェイスタオルとリストバンドと缶バッジ。冷静に計算したら予算(500円)の10倍買ってた。でも最近グッズのセンスがやたらと向上してきたのでほしいものが多いんだよね…。


会場入りすると、わりと真ん中後ろくらいの整理番号だったにもかかわらず、え?近くない?大丈夫?となるステージとの距離感(1F席)。

ライブが始まって本物のメンバーが出てきてからも、あまりにも普通に姿が見えちゃうので、なんだか現実という感じがせず立体投影の動画でも見てるような心地がした。未だに夢か幻かみたいな感じがする。


MCはひたすらおもしろい。オーケンが喋るとみんなが笑う。だんだんネジが外れてきて世迷言を言い始めたり、人のいいお兄ちゃんに戻ったりとテンションが忙しい。ふーみんのことをひらパー兄さんって言ってたの枚方が身近な私としては地味にツボにクリーンヒットした。

なんか今日は終始「ボヘミアン・ラプソディ」の話ばっかりしてた。筋少が映画化したら今夜こそが映画の山場!発言を心にもないおためごかしと自分で言っちゃうオーケン。山場じゃなくてもいいから冗談抜きで映画化してほしい…。10回観に行くのに。

あと、来年じゃなくて今年の紅白にねじ込んでやろうぜ!とか始球式とか。笑いすぎてほっぺたが痛くなった。舞台上でわちゃわちゃするおっちゃんたちがかわいすぎる。国の特別天然記念物に指定すべき。


では曲ごとの感想行きます。やっとです。どんだけスクロールしても終わらない記事になりそうだなあ。


「オカルト」:「セレブレーション」をバックに入場してきたと思ったらまずはオカルト。結構好きな曲。CDまんまの声で(そりゃそう)感動した。オーディエンスがちゃんと拳を振り上げるべきところで振り上げる(そりゃそう)のでまたも感動した。何かここにいる人たちは全員この曲をちゃんと聴き込んで来てるんだ(そりゃそう)ということに胸が熱くなった。そして生まれて初めてこんなに大勢の人の中で浮いてないというものすごい安心感。ああ さよなら人類 献杯


「暴いておやりよドルバッキー」:2曲めからいきなり昔の曲やってくれてあっそういう感じなんだ!?とブチ上がるテンション。そりゃさすがにザ・シサだけしかやってくれないことはないと思ってたけども。いい意味で予想を裏切られた。バッキーバッキードルバッキー。最後の「ニャー!」が楽しい。


「I, 頭屋」:MCが30周年の話になったからだったかな?このあとなるんだっけか?(順番の記憶がガバガバ) サビの「まあだだよ」が楽しい。


「衝撃のアウトサイダー・アート」:ザ・シサの中で一番楽しみにしてた曲。最初のコーラスをちゃんと覚えれててよかった…。


ネクスト・ジェネレーション」:そんなには気になってなかった曲だけど、ライブで聴いて意外と音数多っ!好き!と思った曲。「向日葵」のくだりのライトアップが黄色系だったところは狙ってやってるんだよねとワクワクした。恐るべし遺伝子。


マリリン・モンロー・リターンズ」:うまいことMCから繋がるの巻。若干歌詞覚えてなくて焦った。最後らへんのリターンズ!が楽しい。


「ゾンビリバー」:これもかなり楽しみにしてたので楽しかった(語彙力)。超絶技巧が生で聴けて嬉しい。セリフ部分の掛け合いもよい。ロイロイロイヤボート!


「イワンのばか」:「イワンのー?」「ばかー!」新曲が嫌なわけじゃないけど、新曲もいいんだけど、でもやっぱり昔の曲ってのはテンションが上がる。リアルタイム世代じゃないけどね。


「人間のバラード」:筋少でやったことのない曲をオーケンが弾き語りでやるというのでざわめく会場。曲名が発表されるとどよめく客席。初参戦でもわかるくらいのレア曲を堪能できた。私疾走感フェチだから基本的にバラードってのんびりしてて苦手なんだけどオーケンの歌うバラードは大丈夫。


「夜歩く」インストゥルメンタルバージョン:楽器隊が衣装替えして出てきた。超絶技巧が生で聴けて嬉しいその2。私インストゥルメンタルもすっごい苦手なんだけど筋少の弾くインストゥルメンタルは大丈夫。


「なぜ人を殺しちゃいけないのだろうか?」:この辺で確かオーケンが衣装替えして出てきた。そんなには気になってなかったけど以下略その2。「Q!」と「Answer!」の回数を覚えられない。人が殺されるとめんどくさい!


「宇宙の法則」:キラキラソング。うつくしい。ちょっと穏やかな曲が続く。リズムが変わるところでノリがよくわからず若干変な感じになってしまうオーディエンス。


「ツアーファイナル」:ライブのシメに聴ける日をずっと夢見てきたけれど、いやまさか中間の曲として出してくるとは。それは予想外だった。

この曲は初めて聴いた時から、「純白のライトに後ろからカッと照らされた状態でステージに立って歌い上げるオーケン」のイメージがすごくあって、今回のライブでのツアーファイナルはまさにそのイメージ通りそのまんまだったから本当に涙出そうになった。


「バトル野郎」:熱い曲が続きます。フリが決まってるぽくて戸惑う新参。でも楽しい。この曲長らくあんまり聴いてなかったけどやっぱりいいなー。よさを再発見。


「再殺部隊」:ふーみんがアコギに持ち替えたから何が起こるんだろうと思って固唾を飲んで見守ってたら再殺部隊始まって鳥肌立った。DEATH!HEAVEN!LIVE!

この曲もいつか生で聴きたい曲リスト上位の曲だったからほんとーーによかった。オーケンが途中の長セリフで堂々とカンペを持ち出し、なおかつその上で噛みたおすのでふふってなった。


「釈迦」:ラストソング。超楽しいー。いつか生で以下略その2。フィーリングのまま叫んだり折り畳んだりしてたらそれで大体合ってた。シャララシャカシャカ!


「機械」:筋少コール巻き起こってからのアンコールその1。めちゃくちゃ焦らすやんと思ったらお着替えタイムだった。憧れの特攻服姿のオーケンが拝めて幸せだった。いつか生で以下略その3。


「ディオネア・フューチャー」:アンコールその2。真のラストソング。いつか生で以下略その4。「無意識!電波!メッセージ!脳!wi-fi!」が楽しい。ちょっと歌詞忘れてた。覚え直します。


とにかく新曲と昔の曲のバランスが絶妙だった。中でも後半の流れは神懸かってた。死ぬまでに絶対生で聴きたい曲第1位(無論「小さな恋のメロディ」)は残念ながらやってくれなかったけど、いつか生で以下略がいっぱい聴けたから、私今日多幸感でラリって死ぬのでは…?と思った。途中で卒倒しなかったのが奇跡だよ。


でも、さんざんこの日1日叫んでみて思ったけど、というか普段からカラオケに行ってて薄々思ってたけど、やっぱり基本筋少にはおっさんコーラスだよなー。自分の、女子の声で合いの手入れてもどうもいまひとつ。いや楽しいのは楽しいけど、やっぱり野太い声の方が明らかにサマになるんだよね…。

私はおっさんになりたい。ライブとカラオケの間だけ。切実に。テクマクマヤコン テクマクマヤコン おっさんにな〜れ。(何歳?)