みがわりノート

記事タイトルの意味がわからない?二重引用符でくくってググってみてください。

朝が来たなら 星だって帰るでしょう

ツイッター再録)今日は友達がミュージカルに出るというので観に行った。


その友達は同じ大学の発達障害仲間なのだけど、別にプロの役者とかではない。チケットは一応有料だったけど。多様性と受容をテーマとした劇を短期間で仕上げることを通して、様々な背景を持つ演者達自身も互いを受容しあおう、というようなある種の活動団体に参加したらしい。

彼のそういう向上心溢れる感じ(と簡単に言うべきではないことはわかっているが)が私はちょっとだけしんどかったりするのだが、まあそれはおいといて。


そこそこでかい会場だったけれど、老若男女大勢の観客で埋まっていた。みんな家族や知り合いが出るから見に来たような雰囲気だった。

共通の友達と一緒に来れたらと思ってたけど、その子は仕事で来れずぼっち参戦した。結構ギリギリに行ったがいい席を取れた。


私はわりとなかなかの相貌失認なのでちゃんとその友達を見つけられるだろうか…と思っていたが、まあなんとか見つけた。いつもしていた眼鏡をしていなかったので確証は持てなかったが(ひどい)。全員がそれぞれいろんな個性的な衣装を着ていたので追いかけやすかった。


その友達はASDなので、おそらく自分の動きとか客観的に見るの結構苦手なんじゃないかなと思うけれど(やはり普段の動きとか見てると僅かにぎこちない)(私も死ぬほど客観視苦手だし動くの下手だけど)、しっかりと歌って踊って演者の一員として舞台を盛り上げていて、すごいと思った。


団体の活動理念も優しいし、劇のテーマも優しいし、観客が今日来た理由もたぶん優しい気持ちからだし、友達はめちゃくちゃ頑張ったことが一目見てわかったし、なんて優しい空間なんだここはと思うと目が潤んでしまった(※開幕から5分)のだけど、さすがに今泣くのはどうなんだろうと思って耐えた。


まあ正直、劇のレベルとしてはそんなにめちゃくちゃ高いわけではないと思う。あんまり劇とか観なくて全然目が肥えていない私でもちょっとわかってしまうくらい。でも相当な短期間で1から作られたものだということを考えると普通に完成度高いし、なによりも点数をつけられないような「よさ」があった。

基本的には集団でパフォーマンスを繰り広げながら話が進んでいくのだけど、なかには長台詞が与えられていたり、ソロ歌唱を披露したりする人も何人かいて、そういう人達は結構上手かった。友達を含めた「それ以外の大勢」が、単なる有象無象ではなく個として躍動していたのが「よさ」の源かもしれない。


私はわりとADHD的で気が散りやすいせいなのか、店員という仕事柄なのか、美術館に行っては作品だけじゃなく照明の当たり加減を見、お店に行っては商品だけじゃなく什器の使い方を見、などしてしまう。そんな感じでチョイ役やバックダンサーのような人たちも結構気になって見てしまうほうだ。

だから今日ソリストがスポットライトを浴びて熱唱してるときも忙しなく舞台の奥の方とか端の方にも視線をやってしまったりしたのだけど、そのときにつまらないと思うようなことがなかった。情報量が多いというか。昨今の全員がシンデレラの学芸会なんかよりずっと、全員が主役を張っていた。


ただ少し疑問に思ったのは、多様性をテーマにしているにもかかわらず、マイノリティへの配慮が見られなかったことだ。色がキーとなる物語なのに、色覚マイノリティが観たら訳がわからなくなるであろう配色だったし、異性愛を前提としたような表現ばかりが目についた。それはさすがに浅すぎるような…。

まあ、元々の話は結構昔に作られたものらしいので仕方ないのかもしれない。それにあらゆるマイノリティへの配慮って原理的に不可能だし。比較的メジャーなマイノリティグループに対して配慮して見せて配慮した気になるよりかはマシだろうか。

劇を作り上げる中でどんな議論がなされたのか少し気になる。


とか考えてたらそんなに長い劇ではなかったので終わってしまった。最後にパァンと音が鳴りいわゆる銀テと呼ばれるキラキラと輝くものが打ち上げられた。それらは勢いに乗ってふわふわと空中を漂い、勢いを失ったところでそのうちの一本がスッと私の懐に飛び込んできた。記念品だ。

銀テとは言ったが今回放たれた分には色のついたものもあって、私のもとに降ってきたやつは青かった。

友達の衣装もちょうど青かった。


閉幕後、人でごった返す中友達を無事見つけ出し声を掛けた。客席から見てたときは特定できていてその衣装を覚えていたのだけど、近くで見たらメイクのせいなのか通常時の3割増くらいでイケメンになっていて(髪型と髪色もいつもと違ったかも)一瞬ずっと違う人を目で追っていたのかと思ってしまった(若干失礼なのでは?)。


ゆっくり考えて、なおかつ書き出したならこのくらい思うことはあったのだけど、私は考えたことをすぐに忘れてしまう悲しきワーメモなしだし、致命的に話すのが下手なので、よかったよ!!!としか言えなかった。せめて髪型そっちの方が似合ってるとか言えばよかったんだけど。

仕方がないのでラインした。